コンシューマ向けアプリのように使いやすいERPは
これまでなぜ作れなかったのか。

2017.03.01

PROFILE

廣原 亜樹 / Aki HIROHARA

HUE BASE & Enterprise Collaboration Div. / HUE Application Design Div. Partner

1999年入社。COMPANYの開発担当を経て、2002年よりCOMPANY 会計シリーズのプロダクトマネジャーに就任。2013年よりHUEプロジェクトに加わり、現在はHUE開発部門パートナーとしてHUEアプリケーション全体のデザインなどに従事する。

スマートデバイスが普及して、知りたいこと、やりたいことがすぐに解決する。そんな生活になじんでいながら、会社に行けば旧態依然としたクラサバ型の業務アプリを使って仕事をしなければいけない。こんな状況を変えるために、HUEが誕生しました。どのような経緯で開発がスタートしたのか、メンバーは何を考えて取り組んでいるのか。現場で戦うエンジニアのひとり、廣原 亜樹に話を聞きました。

コンシューマ向けアプリのように使いやすいERPは
これまでなぜ作れなかったのか。

私もそうですが、みなさんプライベートではスマートフォンとかタブレットを使って便利な生活してますよね。検索したり地図を見たり買い物したり、あらゆることが簡単に一瞬でできるようになりました。でも会社の中では、なぜか使いづらい旧態依然とした業務システムが待っています。この落差は何なんだろうって思いながらも、仕事なので仕方なく使ってるって人がほとんどなんじゃないかと思います。

会社で使うアプリが、GoogleやFacebookみたいに直感的に、簡単に使えるようにならないのはなぜなのか。エンジニアのレベルの違い?作り手の真剣さの違い?そうではありません。エンタープライズITとITでは、開発に使っている技術の根本が違うからなんです。ITは分散テクノロジーを使っているのに対して、エンタープライズITは集中型です。最近になって、多くのエンタープライズITがこぞってコンシューマライゼーションを謳っているものの、どのソフトウェアも、サービス同等の速度や利便性を提供できていないのはこのためです。表面的にコンシューマライゼーションを謳ってみても、バックエンドが集中型である限り、真のコンシューマライゼーションは実現できないのです。集中型で開発している限りは、結局IT風のものしか作れないのです。

ところが、2011年頃にCEOの牧野がいきなり「これまでとはまったく違うERPを作る。分散テクノロジーを使えば、Googleと全く同じ速度で動くERPが開発できる」と言い出したんです。集中型から分散型へ。慣れ親しんだRDBを捨てて、オープンソースのKVSへ。ERPで利用する上で、もしKVSに機能が足りなければそれすら自分たちで追加開発する。すべてをゼロから作る、それがHUEのスタートでした。CEOの牧野は、テクノロジーの歴史を誰よりも深く理解しており、この先のテクノロジーを的確に見極めることができます。決してバズワードに踊らされる人ではありません。ただ、だからといって基盤となるDBすら自分たちで作ろうなんて、ふつう誰も考えません。本気なんだ、大変なプロジェクトになるだろうなと思って聞いていました。そしたら、他人事じゃなかったんですよ。私もHUE開発プロジェクトの一員として呼ばれました。

急にすごいこと言ってるぞ、やらされる人は大変だ。なんて思っていたら、他人ごとではありませんでした。メンバーとしてすぐにCEOに呼ばれました(笑)

成熟した市場に敢えてゼロから挑む。
今は何をやっても新しい、開発が面白い時期。

集中型から分散型へ、言うのは簡単ですが、実行するのは並大抵のことではありません。しかも当社には既に、1200企業グループ以上の大手企業が利用しているERP製品があります。完全な分散型はリスクが高い、ハイブリッド型が良いんじゃないか、などと多くのエンジニアは妥協案に進もうとしました。それでも牧野は曲げなかったんです。粘り強く、そうですね、結果的には1年くらいかけて、みんなが「完全な分散テクノロジーベースのERPを作るんだ」という方向を向くまで対話を重ねました。牧野の信念の強さもすごいんですけど、エンジニアが同じ方向を向くまで対話を続けたことがすごいなって。押し付けられて開発しても、パフォーマンスが出ませんからね。

おかげで、エンジニアたちもみな、HUEの開発に情熱を傾けていきました。まずは、分散テクノロジーベースの基盤技術を開発、そのあとで私たちが中心になってHUEのプロトタイプを作り、そしてそれをベースに実際の業務機能を実装していきました。開発を進めていくうちに、牧野の言葉の真意もわかってくるんですよ。コンシューマITと全く同じテクノロジーを使ったことで、これまでだったら考えもつかなかったような便利な機能のアイディアが次から次へと浮かんできたんです。例えば、AIを大胆に組み込むというアイディアがうまれたのも、完全に分散テクノロジーを採用したからこそと改めて気づかされました。

ERP開発ってコンシューマ向けサービスの開発に比べて、地味なイメージがあると思います。でもいまは、分散テクノロジーを使って、これまでにないレベルの速さと利便性を備えたERPを開発しています。次々難しい問題にぶつかりますが、本当に面白いですよ、今のワークスは。

ゼロからだから、やりたいことをやりたいようにできる。
本当に楽しいですよ、今のワークスは。

ひとつの機能をとことん強化し続ける。
私たちが求めるのは、そんな世界に共感するタイプのエンジニア。

コンシューマITなら当たり前のように使っている分散テクノロジー。せっかくその技術を使ってチャレンジするなら、コンシューマ向けサービスの開発のほうが楽しそうと思う人もいるでしょう。確かにみんなが日々の生活の中で使うゲームやWEBサービスを開発し、世の中のニーズに合うものをリリースできれば話題にもなります。ただ、次々に変化するトレンドを追いかけて、新しいサービスをリリースし続けなければならない世界で、そろそろすり減ってきていませんか?

ERP開発は、企業で普遍的に行われている人事や会計といった業務をサポートするシステムを、永続的に機能強化、改善していく仕事。自分たちが開発した機能は半永久的にユーザーが利用することになるので、開発者は納得がいくまでとことん機能強化できます。ワークスは、HUEの前身となる「COMPANY」を20年間強化し続けてきました。これからは後継である人工知能型ERPシステム「HUE」をずっと強化し続けていきます。これはコンシューマITの開発ではなかなか体験できない、ERP開発ならではの醍醐味だと思いますね。

加えて、国内の他のエンタープライズITベンダーのほとんどが受託開発型であるのに対して、ワークスは自社製品HUEを開発するソフトウェアメーカーです。ユーザーの声に耳を傾けながら、その解決策を私たちが考えて、世の中に提案していく。注文通りのものを作らされるのではなく、ユーザーに本当に喜んでもらえるものを、自分たちで考え続けて形にしていくんです。エンジニアとしてのやりがいは、コンシューマITの世界とも、ほかのエンタープライズITベンダーとも全く違いますよ。

エンジニアなら最新技術使ってGoogleやFacebookみたいな仕事したいじゃないですか。エンタープライズ分野で同じことができるワークスみたいな環境は、他にはないんじゃないかと思いますよ。

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