ビッグデータから本当に意味のある答えを。
業務の自動化という困難な課題に挑む。

2017.05.23

PROFILE

石野 明 / Akira ISHINO

HUE & ATE(Advanced Technology and Engineering) Div. AI Dept. Vice President

北海道大学大学院 工学研究科 電子情報工学専攻終了。工学博士。九州大学で助手として情報検索の研究に従事。その後、東北大学の助教授を経て、2008年からGoogleでソフトウェアエンジニアとしてもモバイル、広告、検索のランキングの開発等に携わる。2016年3月にワークスアプリケーションズに入社。

人工知能一筋。
研究分野からサービス開発へ。

機械設計エンジニアだった父親の影響もあり、小学生の時からコンピュータに興味を持ち、コンピュータを使うために電気屋さんへ通うような子供でした。父からMacintosh Plusを譲り受け、初めて自分でコンピュータを持てた時は本当に嬉しかったです。そして、コンピュータを通して人工知能にも興味を持つようになりました。

当初は研究者としてのキャリアを考えていたのですが、論文を書くだけでなく、コーディングや人の役に立つものを作ることも好きでした。研究と同時に論文情報検索システムのマイグレーションを手がけたり、ロボカップに参加しAIBOにサッカーをさせたり、未踏ソフトウェア創造事業に採択されAR環境を構築したりと、様々な活動を行っていました。

より大きなブレイクスルーを求めて

Googleに入社した当時は、現在のようにパブリッククラウドもなかったため、数千台規模のコンピュータを使用して大規模な計算ができる環境は魅力でした。また、ユーザーファーストという考え方のもと、モバイルから広告、検索と、多くの人に使ってもらえる様々なサービス開発に携われたのも貴重な経験となりました。

そんなGoogleから外に出ようと思ったのは、最後の数年で関わった検索の品質改善の仕事をかなりのレベルまで突き詰め、大きなブレイクスルーを実現するのは難しくなったと感じたからです。そして、人工知能ブームの到来で先進的な開発を行っている企業が増えてきていた中で、自分の人工知能の経験と知識を必要としてくれるチームで新たな挑戦をしようと思いました。

ワークスアプリケーションズとの出会いは、分散処理フレームワークであるSparkのイベント。そこで、私も含め大半の人がまだ使用していない技術だったSparkとCassandraを、ワークスアプリケーションズがすでにHUEという大規模な製品開発で使用していることを知り、驚きました。そして、数多くの導入実績に基づく膨大な業務知識を持ち、大規模計算が可能な環境にも惹かれ、入社を決めたのです。

本当に意味のある答えが出て、
原理原則がわかった時は大きな達成感を味わえる。

品質を追求するチームの集合体。
それがAIチーム。

現在、私は、日本、上海、シンガポールの数十名規模のエンジニアで構成されているAIグループを見ています。AIグループは、検索、文字認識、機械学習、自然言語処理といった様々な問題に取り組むチームに分かれています。そのうちの一つData Science Labは、人事や会計等、業務アプリケーションチームと共同でデータドリブンなアプリケーション開発を行っています。例えば、精度の高いサジェスト機能を実現するには、操作ログ等のデータから本当に意味のある特徴量を導き出す必要があり、そのためには様々なテクニックを理解し、使いこなす必要があります。

ビッグデータを使い始めたばかりの日本では大量のデータの扱いに慣れたエンジニアがまだまだ少ないため、私が大学やGoogleで長年にわたり研究や開発してきた知見を伝えながら、若いエンジニアと一緒に業務の自動化という新しい製品の開発を進めています。

ビッグデータとひたすら向き合い、
原理原則を追求。

SparkやPythonには機械学習に関するライブラリが数多くあり、すでにコモディティ化されたテクニックを使用すれば、おすすめ商品を出すレコメンデーションなどの機能は、容易に実現可能です。しかし、必ずしもそれが正解とは限りません。例えば、企業の業務では「この仕事をした人は他にもこんな仕事をしています」といったレコメンデーションよりも、足りないものを埋めてくれる機能や間違いを指摘してくれるような機能が求められます。それをどう実現していくか。私たちが目指している業務サポートの自動化を完全に実現するには、クルマの自動運転と同じ位に課題が山積みで、まだまだやるべきことがたくさんあります。

大切なのは、データを見て、ユーザーが何を求めているかを予測し、アルゴリズムを考える。そして、試してみて、結果を見比べ、上手くいったかどうかを確認し、上手くいかなければまた考えるといったことを繰り返す地道な作業。データとひたすら向き合わなければいけませんが、本当に意味のある答えが出て、原理原則がわかった時は大きな達成感を味わえる面白い仕事です。

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